遺贈・相続による不動産登記は松戸市の高島司法書士へご相談ください

遺贈による所有権移転登記(不動産の名義変更)の必要書類や手続きを解説。遺言執行者の有無による違い、相続人への遺贈の単独申請、住所変更登記について説明します。遺贈登記のご相談は、千葉県松戸市・松戸駅東口徒歩1分の高島司法書士事務所へ。

遺贈による所有権移転登記(不動産の名義変更)

(最終更新日:2026年10月2日)

遺贈とは、遺言により遺言者の財産(不動産など)を譲渡することです。不動産の遺贈を受けた場合の登記手続きは、千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)にご相談ください。

司法書士は、不動産登記だけでなく、裁判所提出書類作成の専門家でもあります。当事務所では、遺贈による所有権移転登記(名義変更)に加え、必要に応じて、家庭裁判所への遺言書検認や遺言執行者選任の申立てに必要な書類の作成も承っています。

高島司法書士事務所は、2002年2月に千葉県松戸市で開業して以来、相続登記や遺贈による登記をはじめ、遺産相続に関する業務を数多く取り扱い、豊富な経験と実績を有しています。

「遺贈登記の費用を知りたい」「遺言書があるが、何から手を付けてよいのかわからない」など、相続・遺贈による不動産の名義変更や、その他の遺産相続手続きについてお困りの方は、お気軽にご相談ください。

ご相談は完全予約制ですので、ご相談予約・お問い合わせのページをご覧のうえ、事前にご連絡くださいますようお願いいたします。


遺贈による所有権移転登記(目次)

1.遺贈とは

2.必要書類

2-1.遺言執行者の選任がある場合

2-2.遺言執行者の選任がない場合

2-3.相続人に対する遺贈の場合

3.よくある質問と回答

3-1.遺言執行者の選任(遺言により執行者が指定されていない場合)

3-2.遺贈者の登記名義人住所変更が必要な場合

3-3.相続人へ「遺贈する」と書かれた遺言とその登記原因

このページでは、遺言執行者の有無や、遺贈を受ける方が相続人であるかどうかに応じて、遺贈登記の必要書類や手続きについて説明しています。
ご相談の前に、必要な書類をすべてそろえていただく必要はありません。遺言書や不動産に関する資料がお手元にあれば、ご相談の際にお持ちください。司法書士が内容を確認し、必要書類や手続きの流れをご案内いたします。

1.遺贈とは

遺贈とは、遺言により、財産の全部または一部を無償で譲渡することです。相続人ではない人に財産を残すために利用されることが多いものの、相続人に対して遺贈することもできます。

遺贈を受ける方を「受遺者」といいます。不動産の遺贈を受けた場合に、その不動産を受遺者の名義に変更する手続きが、遺贈による所有権移転登記です。

遺贈による所有権移転登記は、原則として、登記権利者である受遺者と、登記義務者である遺言執行者または遺言者の相続人全員が共同で申請します。

ただし、相続人に対する遺贈の場合には、受遺者である相続人が単独で登記を申請することができます。 この取扱いは、令和5年4月1日から認められています。

なお、遺言に基づく名義変更であっても、相続人に対して「相続させる」との文言が用いられている場合には、遺贈ではなく相続による所有権移転登記を行うことになります。

2.遺贈による所有権移転登記の必要書類

遺贈登記の必要書類は、受遺者が相続人であるかどうかや、遺言執行者の有無によって異なります。

相続人以外の方が遺贈を受けた場合、遺言執行者がいれば、受遺者と遺言執行者が共同で登記を申請します。遺言執行者がいない場合には、受遺者と遺言者の相続人全員が共同で申請します。

なお、遺言で遺言執行者が指定されていない場合でも、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立て、選任された遺言執行者と受遺者が共同で登記を申請することができます。

相続人以外の方が遺贈を受けた場合の必要書類は、遺言執行者の有無に応じて、以下の「2-1」「2-2」をご覧ください。相続人が遺贈を受け、単独で登記を申請する場合については、「2-3」で説明しています。

2-1.遺言執行者の選任がある場合

遺言により遺言執行者が指定されている場合、または家庭裁判所により遺言執行者が選任されている場合です。遺言で遺言執行者を指定する場合の記載例は、下記のとおりです。

この場合、受遺者を登記権利者、遺言執行者を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請を行います。

なお、受遺者自身が遺言執行者である場合には、受遺者と遺言執行者の両方の資格を兼ねて、1人で登記申請を行うことができます。

令和○年 第○○○○号遺言公正証書(例)

本公証人は、遺言者松戸一郎の嘱託により、令和○○年○○月○○日、本公証人役場において、証人市川一子、証人流山二郎の立会いのもとに、遺言者の口述した遺言の趣旨を次のとおり筆記し、この証書を作成する。

第1条 遺言者は、その所有する財産全部を包括して、船橋一美(昭和○○年○○月○○日生、住所 千葉県松戸市新松戸一丁目○番地)に遺贈する。

第2条 遺言者は、次の者を遺言執行者に指定する。
千葉県松戸市松戸新田○○番地
司法書士  野田 三郎

(以下省略)

1.登記原因証明情報

遺贈による所有権移転登記の登記原因証明情報として、遺言書と、遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)などが必要です。

公正証書遺言および法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用した遺言書を除き、家庭裁判所の検認済証明書が付いた遺言書を使用します。

法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している場合には、法務局が交付する「遺言書情報証明書」を使用します。この場合、家庭裁判所での検認は不要です。

2.登記済権利証、または登記識別情報通知書

遺言者がその不動産の所有権を取得したときの登記済権利証、または登記識別情報通知書です。これらの書類が見当たらない場合にも、別の方法により登記手続きを進めることができますので、司法書士までご相談ください。

3.遺言執行者の印鑑証明書

登記申請をする時点で、発行後3か月以内のものが必要です。

4.住所証明情報

受遺者の住所を証明するための、住民票の写し、または戸籍の附票の写しです。

5.国籍等を証する情報

令和8年10月5日以降に登記申請をする場合には、受遺者が個人であるときは、その国籍等を証する情報が必要です。

日本国籍の方については、本籍の記載された住民票の写し、または戸籍の附票の写しなどを使用します。これらの書類は、上記の「4.住所証明情報」と兼ねることができるため、それぞれ別に用意する必要はありません。

外国籍の方については、国籍または地域が記載された住民票の写しなどを使用します。

6.固定資産評価証明書

登記申請をする年度の固定資産評価証明書です。たとえば、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に登記申請をする場合には、令和8年度のものを使用します。

7.代理権限証明情報

遺言により遺言執行者が指定されている場合には、その資格を証明するため、遺言書と、遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本などを添付します。これらは、上記「1.登記原因証明情報」と共通する書類であり、重複して用意する必要はありません。

家庭裁判所により遺言執行者が選任された場合には、その資格を証明するため、遺言執行者の選任審判書を添付します。登記原因証明情報として必要な書類については、上記「1.登記原因証明情報」をご覧ください。

また、司法書士に登記申請を依頼する場合には、受遺者および遺言執行者から司法書士への委任状も必要です。委任状は司法書士が作成し、署名押印をいただきます。

8.その他

登記簿上の住所と戸籍謄本に記載された本籍が異なる場合には、登記簿上の所有者と遺言者が同一人であることを証明するため、本籍の記載のある住民票の除票、または戸籍の附票などを添付します。同一人であることが証明できれば足り、その証明のために住所の変更経緯をすべて明らかにする必要はありません。

2-2.遺言執行者の選任がない場合

遺言による遺言執行者の指定がなく、家庭裁判所による選任もされていない場合です。このときは、受遺者を登記権利者、遺言者の相続人全員を登記義務者として、共同で遺贈による所有権移転登記の申請を行います。

なお、遺言による遺言執行者の指定がない場合でも、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることができます。選任された遺言執行者と受遺者が共同で登記申請を行う場合の必要書類については、前記「2-1」をご覧ください。

1.登記原因証明情報

遺贈による所有権移転登記の登記原因証明情報として、遺言書と、遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)などが必要です。

公正証書遺言および法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用した遺言書を除き、家庭裁判所の検認済証明書が付いた遺言書を使用します。

法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している場合には、法務局が交付する「遺言書情報証明書」を使用します。この場合、家庭裁判所での検認は不要です。

2.登記済権利証、または登記識別情報通知書

遺言者がその不動産の所有権を取得したときの登記済権利証、または登記識別情報通知書です。これらの書類が見当たらない場合にも、別の方法により登記手続きを進めることができますので、司法書士までご相談ください。

3.遺言者の相続人全員の印鑑証明書

登記申請をする時点で、発行後3か月以内のものが必要です。

4.住所証明情報

受遺者の住所を証明するための、住民票の写し、または戸籍の附票の写しです。

5.国籍等を証する情報

令和8年10月5日以降に登記申請をする場合には、受遺者が個人であるときは、その国籍等を証する情報が必要です。

日本国籍の方については、本籍の記載された住民票の写し、または戸籍の附票の写しなどを使用します。これらの書類は、上記の「4.住所証明情報」と兼ねることができるため、それぞれ別に用意する必要はありません。

外国籍の方については、国籍または地域が記載された住民票の写しなどを使用します。

6.相続証明情報

登記義務者となる方々が、遺言者の相続人全員であることを証明するための戸籍謄本などです。具体的には、遺言者の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍謄本を含みます)や、相続人全員の戸籍謄本などが必要です。

7.固定資産評価証明書

登記申請をする年度の固定資産評価証明書です。たとえば、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に登記申請をする場合には、令和8年度のものを使用します。

8.代理権限証明情報

司法書士に登記申請を依頼する場合には、受遺者および遺言者の相続人全員から司法書士への委任状が必要です。委任状は司法書士が作成し、署名押印をいただきます。

9.その他

登記簿上の住所と戸籍謄本に記載された本籍が異なる場合には、登記簿上の所有者と遺言者が同一人であることを証明するため、本籍の記載のある住民票の除票、または戸籍の附票などを添付します。同一人であることが証明できれば足り、その証明のために住所の変更経緯をすべて明らかにする必要はありません。

2-3.相続人に対する遺贈の場合

令和5年4月1日から、相続人に対する遺贈については、相続登記と同様に、受遺者である相続人の単独申請により遺贈登記を行うことが可能となっています。そのため、他の相続人や遺言執行者の協力を得ることなく、遺贈による所有権移転登記を行うことができます。

この方法で登記申請をする場合、遺言者の登記済権利証や登記識別情報、他の相続人や遺言執行者の印鑑証明書は不要です。詳しくは、「相続人への遺贈と相続の登記の方法」をご覧ください。

権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない(不動産登記法60条)。

遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による所有権の移転の登記は、第60条の規定にかかわらず、登記権利者が単独で申請することができる(不動産登記法63条3項)。

1.登記原因証明情報

(1) 遺言書

公正証書遺言および法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用した遺言書を除き、家庭裁判所の検認済証明書が付いた遺言書を使用します。法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用している場合には、法務局が交付する「遺言書情報証明書」を使用します。この場合、家庭裁判所での検認は不要です。

(2) 戸籍謄本等

遺言者が死亡した旨の記載のある戸籍謄本(除籍謄本)を添付します。これは、遺贈の効力が発生した日を証明するために必要なものです。

また、受遺者が遺言者の相続人であることを証明するため、受遺者の戸籍謄本も添付します。この戸籍謄本は、遺言者が死亡した日以後に発行されたものが必要です。

遺言者と受遺者との続柄や相続関係に応じて、その他の戸籍謄本などが必要になる場合もあります。なお、遺言者の死亡を証明する戸籍謄本と重複するものは、重ねて用意する必要はありません。

(3) 住民票除票等

遺言者の最後の住所が登記簿上の住所と異なる場合や、登記簿上の住所と戸籍謄本に記載された本籍が異なる場合には、登記簿上の所有者と遺言者が同一人であることを証明するため、本籍の記載のある住民票の除票、または戸籍の附票などを添付します。同一人であることが証明できれば足り、その証明のために住所の変更経緯をすべて明らかにする必要はありません。

なお、相続人に対する遺贈について単独で登記申請をする場合には、遺言者の最後の住所と登記簿上の住所が異なっていても、事前に遺言者の住所変更登記をする必要はありません。

2.受遺者の住民票(または、戸籍の附票)

受遺者の住所を証明するための、住民票の写し、または戸籍の附票の写しです。本籍の記載入りのものをご用意ください。

3.国籍等を証する情報

令和8年10月5日以降に登記申請をする場合には、受遺者の国籍等を証する情報が必要です。

日本国籍の方については、上記「1(2)」で添付する受遺者の戸籍謄本を、国籍等を証する情報としても使用できます。この場合、国籍の証明のために別の書類を用意する必要はありません。また、本籍の記載された住民票の写しや戸籍の附票の写しなどを使用することもできます。

外国籍の方については、国籍または地域が記載された住民票の写しなどを使用します。

4.固定資産評価証明書

登記申請をする年度の固定資産評価証明書です。たとえば、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に登記申請をする場合には、令和8年度のものを使用します。

5.代理権限証明情報

司法書士に登記申請を依頼する場合には、受遺者から司法書士への委任状が必要です。委任状は司法書士が作成し、署名押印をいただきます。

3.よくある質問と回答

3-1.遺言執行者の選任について

相続人以外の方が遺贈を受け、遺言執行者がいない場合には、受遺者と遺言者の相続人全員が共同で、遺贈による名義変更(所有権移転登記)を行います。

しかし、相続人の人数が多い場合や、遠方に住んでいる相続人がいる場合など、登記手続きについて相続人全員の協力を得るのが難しいこともあります。

遺言により遺言執行者が指定されていない場合には、受遺者などの利害関係人が、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることができます。遺言執行者が選任されれば、相続人全員に代わり、遺言執行者が受遺者と共同で登記申請を行います。

遺言執行者選任の申立てでは、申立書に「遺言執行者候補者」を記載することができ、受遺者ご自身を候補者とすることも可能です。誰を遺言執行者に選任するかは、家庭裁判所が判断します。

受遺者ご自身が遺言執行者に選任された場合には、受遺者と遺言執行者の両方の資格を兼ねて、相続人の登記手続きへの協力を得ることなく、1人で登記申請を行うことができます。

なお、相続人に対する遺贈については、遺言執行者を選任しなくても、受遺者である相続人が単独で登記申請を行うことができます。

(さらに詳しく)遺言執行者選任の申立

3-2.遺贈者の登記名義人住所変更について

相続人以外の方への遺贈では、遺言者の登記簿上の住所と死亡時の住所が異なる場合、遺贈による所有権移転登記の前に、登記名義人住所変更登記を行う必要があります。

この場合には、登記簿上の住所から死亡時の住所までの変更の経緯を証明するため、住民票の除票や戸籍の附票などを使用します。

住所変更登記は、遺言執行者または遺言者の相続人が申請することができます。相続人が申請する場合には、相続人の1人から申請することも可能です。また、受遺者も、債権者代位により申請することができます。

一方、相続人に対する遺贈について、受遺者である相続人が単独で登記申請をする場合には、遺言者の登記簿上の住所と死亡時の住所が異なっていても事前の住所変更登記は不要です。

この場合には、登記簿上の所有者と遺言者が同一人であることを証明するため、本籍の記載のある住民票の除票や戸籍の附票などを添付します。

参考:遺贈による所有権移転登記の前提登記の申請人(登記研究145号・要旨)

遺言執行者の指定のある遺贈による所有権移転登記の前提として、当該不動産の表示変更の登記の申請人は、遺言執行者又は遺贈者の相続人(相続人全員又は保存行為としてその1人)のいずれでも差し支えなく、また、受遺者も債権者代位により申請することができる。

3-3.相続人へ「遺贈する」遺言とその登記原因について

遺言によって相続人に財産を承継させる場合には、「相続させる」という文言を用いるのが一般的です。一方、相続人に対して「遺贈する」と記載された遺言もあります。

「遺贈する」と記載されている場合には、相続人への名義変更であっても、登記原因は原則として「遺贈」となります。ただし、相続人に対する遺贈については、相続登記と同様に受遺者である相続人が単独で登記申請を行うことができます。

また、相続人に対する遺贈による所有権移転登記の登録免許税は、相続による登記と同じく、原則として固定資産評価額の1000分の4(0.4%)です。「遺贈」を登記原因とすることによって、登録免許税の税率が高くなるわけではありません。

相続人に対する遺贈の単独申請が可能となったのは、令和5年4月1日からです。それ以前は、受遺者である相続人と遺言執行者(または遺言者の相続人全員)との共同申請が必要であったため、登記原因が「遺贈」となるか「相続」となるかによって登記手続きが大きく異なっていました。

なお、相続人に対して相続財産の全部を包括して遺贈する旨の遺言があり、その遺言書に他に相続分の指定と解される記載がない場合には、その財産全部の処分を受ける者が相続人全員であれば、登記原因は「相続」となります。詳しくは、下記の先例をご参照ください。

先例:昭和38年11月20日民事甲第3119号・民事局長回答(要旨)

被相続人が相続人に対し相続財産の全部を包括名義で贈与する旨の遺言があり、その遺言書に他に相続分の指定と解せられる記載は存在しない。この場合、その相続財産全部の処分を受ける者が相続人中の一部の者であるときは、当該処分による所有権移転登記の登記原因は遺贈であるので、遺贈による所有権移転登記を申請しなければならない。一方、その相続財産全部の処分を受ける者が相続人の全員である場合には、その登記原因を「相続」とするべきである。

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