夫婦間、親子間の不動産贈与
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(公開日:2013年5月17日)
近年の遺産相続に対する意識の高まりを反映してか、夫婦間や親子間での不動産贈与についてのご相談が多くなっています。
自分の考えるとおりに所有不動産をご家族へ引き継がせるためには、遺言書を作成しておく方法もありますが、生前贈与によるほうがより安心確実だといえます。
しかし、不動産を贈与しその名義を変更するためにかかる費用(税金など)が、相続と贈与によるのでは大きく異なる場合があります。
贈与税がかかるのか
財産を贈与したときには、贈与税がかかります。これは、夫婦や親子など家族間の贈与であっても原則として同じです。
しかし、夫婦間では「夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除」、親子間の贈与の場合には「相続時精算課税」の制度を利用することにより、贈与税の負担がなく生前贈与がおこなえることもあります。
そこで、不動産の生前贈与をおこなおうとする際には、贈与税についてまず検討するべきでしょう。
不動産贈与でかかるその他の税金
贈与により不動産を取得したときには、贈与税のほかに不動産取得税もかかります。贈与税のような夫婦間、親子間の特例はありませんから、贈与税がかからない場合でも不動産取得税はかかることになります。
また、相続により不動産を取得したときには不動産取得税がかかりませんから、生前贈与を検討する際には不動産取得税の負担についても考慮すべきです。
ただし、贈与を受けた人が居住するための不動産を贈与した場合、一定の要件を満たしていれば、不動産取得税が軽減されます。ご自宅として住まわれている住宅の贈与であれば、不動産取得税は負担にならないことも多いでしょう。
また、不動産の贈与を受けた際には、名義変更(贈与による所有権移転登記)をおこなうべきですが、この登記をするためには登録免許税がかかります。登録免許税は不動産の固定資産評価額の2%なので、評価額が1,000万円であれば20万円となります。
登録免許税についても、夫婦間や親子間の贈与であっても軽減措置はありませんから、必要な費用として見積もっておいてください。
夫婦間贈与、親子間贈与の検討
夫婦間、親子間の不動産贈与について、税金面を中心にそれぞれ解説をしました。夫婦間では「夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除」、親子間の贈与については「相続時精算課税」の解説が中心です。
夫婦間の不動産贈与(配偶者控除)
親子間の不動産贈与(相続時精算課税)
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