遺産分割協議書に捨て印(訂正印)を押すべきか
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(公開日:2012年4月9日)
遺産分割協議書には、相続人全員による署名押印が必要です。押印は、署名の後ろに実印でおこなうのが通常ですが、さらに用紙上部などの欄外に捨て印を押すことがあります。捨て印を押しておくことにより、遺産分割協議書に軽微な誤りがあった場合に訂正印とすることができるからです。
遺産分割協議書を作成し、相続人全員による署名押印をした後になって誤りを発見したとします。本来であれば、間違いを訂正したうえで相続人全員が訂正印を押すか、または、遺産分割協議書を作成し直してから再び署名押印をしなければなりません。
いずれの方法によっても、相続人全員による署名押印が再び必要になりますから手間も時間もかかります。しかし、事前に捨て印を押してあれば、その捨て印を訂正印とすることで、遺産分割協議書の訂正が可能だということです。
相続人の全員が近くに住んでいて、作成し直した遺産分割協議書へすぐに署名押印できるような場合であれば、捨て印は無くても構わないでしょう。けれども、相続人全員から何度も印鑑をもらうのが大変な状況であれば、捨て印を押しておくほうが便利だといえます。
捨て印を押すことの危険性について
捨て印を押すことで、勝手に遺産分割協議書の内容を書き換えられてしまうことを心配される方もいらっしゃるでしょう。たしかに、捨て印を使うことによって、その書類の内容をどこまで変更できるかについては明確な規定はありません。
よって、遺産分割協議書に法定相続人全員が署名押印した後に、不動産を相続する人の名が書き換えられてしまうこともあり得ないとは言い切れません。
しかし、捨て印(訂正印)により訂正できるのは、住所や不動産の表示などについての些細な誤りに限られると考えるべきであり、上記のように別人に遺産を相続させてしまうような行為は許されません。
ただし、そのような訂正をした遺産分割協議書であっても、書類に形式的な不備がなければ、不動産相続登記が受け付けられてしまう可能性はあります。そのような場合は、後からその遺産分割協議書が無効であるとの主張をすることになります。
なお、司法書士などの専門家が遺産分割協議書を作成し、相続登記の申請をする場合には、法律専門家としての職責がありますから、訂正印を悪用することは考えられないでしょう。現実にも、司法書士が作成する遺産分割協議書へは、捨て印も押していただいているのが通常です。
遺産分割協議書の作成(千葉県松戸市の高島司法書士事務所)
(最終更新日:2013/09/13)
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