先順位の相続人全員が相続放棄をしたときにも、兄弟姉妹が相続人となります

亡くなられた方(被相続人)の兄弟姉妹が相続人となるのは、被相続人に子どもや父母、祖父母がいない場合だけではありません。先順位の相続人全員が相続放棄をしたときにも、兄弟姉妹が相続人となります。また、被相続人よりも兄弟姉妹が先に亡くなっているときは代襲相続により、兄弟姉妹の子が相続人となります。

兄弟姉妹の相続放棄(手続き、必要書類)

相続放棄、その他の遺産相続手続きについてのご相談は、千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)へどうぞ。ご相談は予約制なので、ご相談予約・お問い合わせのページをご覧になって事前にご連絡くださいますようお願いいたします。


兄弟姉妹の相続放棄(手続き、必要書類)

(最終更新日:2024年7月2日)

亡くなられた方(被相続人)の兄弟姉妹が相続人になるのは、相続人となる子や直系尊属(父母、祖父母)が存在しない場合だけではありません。被相続人の子や直系尊属など、先順位の相続人全員が相続放棄をしたときにも、兄弟姉妹が相続人となります。

そのため、「亡くなった兄弟姉妹には子がいるので、自分が相続人になることはないはずだ」と思っていたところ、知らぬ間に子の全員が相続放棄したことにより、自分が相続人になっていたということもあるわけです。

ただし、このような場合には、先順位者が放棄した事実を知った時から3ヶ月以内であれば相続放棄をすることが可能です。被相続人の子たちが相続放棄してから時間が3ヶ月以上が経過しているような場合でも、慌てずにまずは専門家にご相談ください。

千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)では、2002年の事務所開業から20年以上の長期にわたり、相続放棄やその他の相続手続きを多数取り扱ってきました。ご相談は予約制なので、ご相談予約・お問い合わせのページをご覧になって事前にご連絡くださいますようお願いします。

兄弟姉妹が相続人となる場合、相続放棄できる期間

被相続人の兄弟姉妹が相続人となるのは次の場合です。

  1. 被相続人に子(または、その代襲者)がおらず、直系尊属(父母、祖父母など)が全員亡くなっているとき。
  2. 被相続人に子(または、その代襲者)や、存命の直系尊属がいるが、その全員が相続放棄をしたとき。

兄弟姉妹が相続人となる場合で、相続放棄できる期間は次のとおりです。

上記1の場合には相続開始(被相続人の死亡)と同時に、兄弟姉妹が相続人となりますから、相続放棄ができるのは、相続の開始を知ったときから3ヶ月間です。

なお、相続の開始を知った時とは、被相続人の死亡の事実を知った時ですから、亡くなったことを知らずにいた場合には、相続放棄ができるのは、死亡したことを知った時から3ヶ月間だということです。

上記2の場合には、先順位の相続人の全員が相続放棄をしたことにより、自分が相続人となったことを知ったときから3ヶ月間です。自分が相続人となったことを知った時とは、先順位の相続人の全員が相続放棄をしたことを知った時です。

したがって、先順位の相続人全員が相続放棄をしていても、そのことを知らせてくれていなかったような場合には、先順位の相続人全員が相続放棄をしたとの事実を知った時から3ヶ月以内であれば相続放棄ができることになります。

いずれの場合であっても、知った時から3ヶ月というのは、「亡くなったこと」、「先順位者全員が相続放棄したこと」という「事実を知った時」を指しています。

上記のような事実は知っていたけれども、「法律の知識が足りなかったために、自分が法定相続人に当たるとは知らないでいるうちに3ヶ月間が過ぎてしまった」というときにはどうでしょうか。この場合、3ヶ月経過後に自分が相続人となっていることを知ったとしても、もはや相続放棄をすることはできないので注意が必要です。

なお、被相続人よりも先に兄弟姉妹が亡くなっているときには、その兄弟姉妹に子がいるときには代襲相続が生じます。したがって、被相続人の甥っ子、姪っ子が相続人になることもあります。

自分が相続人に該当するのかどうか分からない」というような場合も、できるだけ早く専門家(弁護士、司法書士)に相談するようにすべきです。

兄弟姉妹が相続人放棄するときの必要書類

家庭裁判所へ相続放棄の申立が出来るのは、現実に自分が相続人になってからです。たとえば、被相続人の父母と同時に、兄弟姉妹が相続放棄の申立をすることはできません。兄弟姉妹が相続人になるのは、直系尊属(父母、祖父母)の全員が相続放棄したときだからです。

そのため、兄弟姉妹が相続放棄をするときには、被相続人の子(および、その代襲者)のすべて、および存命である直系尊属の有無を明らかにしなければならないので、多数の戸籍などが必要になる場合が多いです。

少なくとも、被相続人の出生から死亡に至るまでの戸籍(除籍、原戸籍)のすべてを取得しなければなりませんし、他にも多数の戸籍等が必要となることがあります(相続放棄の必要書類について詳しく)。

被相続人の兄弟姉妹が、自分自身でそのような戸籍等を集めるのは困難な場合が多いでしょう(自分自身や直系である親族の戸籍は取れても、兄弟姉妹についての戸籍等を取るのは難しい場合が多いため)。

そこで、家庭裁判所への相続放棄の申立とあわせて、必要な戸籍等の収集についても司法書士にご依頼いただくのが通常です。

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相続放棄の管轄裁判所(全国の裁判所に対応します)

相続放棄の申立ては、相続開始地(被相続人の最後の住所)を管轄する家庭裁判所へおこないます(相続放棄をする方の住所地を管轄する家庭裁判所ではありません)。

たとえば、相続開始地が千葉県松戸市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市、野田市の場合には「千葉家庭裁判所松戸支部」、市川市、船橋市なら「千葉家庭裁判所市川出張所」、東京23区内であれば、千代田区霞ヶ関にある「東京家庭裁判所」となります。

ただし、家庭裁判所への相続放棄の申立ては郵送によりおこなうことも可能です。当事務所では、多数の相続放棄を取り扱っており豊富な経験と実績があるので、郵送による手続きでもまったく問題ありません。

したがって、全国どこの裁判所への申立てであっても、松戸の高島司法書士事務所へご依頼いただくことが可能ですし、裁判所が遠方だからといって追加費用がかかることもありません。

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