父の後妻の相続人は誰なのか | 松戸の高島司法書士事務所

父が再婚した場合でも、その子たちと再婚相手(後妻)との間に、自動的に親子関係が生じることはありません。したがって、父の後妻が亡くなったとき、前妻の子たちは相続人にはなりません。この場合、後妻に兄弟姉妹(または、その代襲者)がいれば、その兄弟姉妹等が相続人になる場合があります。

父の後妻の相続人は誰なのか

(最終更新日:2024年9月18日)

この記事では「父の後妻の相続人は誰なのか」について、高島司法書士事務所(千葉県松戸市)が解説しています。

父が再婚した場合でも、前妻との間の子と、再婚相手(後妻)との間に、自動的に親子関係が生じることはありません。したがって、生前に何の対策もおこなわないまま、父の後妻が亡くなってしまった場合、前妻との子は相続人にならないので注意が必要です。

相続手続きや生前の相続対策のことなら、千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)にご相談ください。ご相談は予約制なので、ご相談予約・お問い合わせのページをご覧になって事前にご連絡くださいますようお願いします。

1.父の死亡時の相続人は

2.前妻の子と、後妻の親族関係(相続権はあるのか)

3.後妻の遺産を引き継ぐ方法

4.遺産分割により父の財産を取得することも


1.父の死亡時の相続人は

父母が死別(または離別)した後に、父が再婚している場合、父の遺産についての分割協議をする際には、どのように遺産分割をするか決定するのにあたって注意すべきことがあります。

父の後妻の相続人

上図の例の場合に、被相続人(夫)の相続人となるのは、前妻との間に生まれた長女、長男、および後妻の3人です。

長男および長女と、後妻の関係が良好なのであれば、父が亡くなるまで連れ添った後妻が父の全財産を相続することについて、子たちが異論なく同意するということもあるでしょう。そこで、被相続人の妻が全財産を相続するとの遺産分割協議を成立させたとします。

2.前妻の子と、後妻の親族関係(相続権はあるのか)

この場合に、後妻が亡くなり相続が開始したときには、誰が相続人となるのでしょう?

まず、父が再婚した場合でも、前妻との間の子と、再婚相手(後妻)との間に、自動的に親子関係が生じることはありません。したがって、父の後妻が亡くなったとき、前妻との子たちは相続人にはなりません。

この場合、父と後妻の間に子がいれば、その子が相続人となります。たとえば、父が再婚した後、後妻との間に子が1人いたとすれば、その1人の子が単独で全財産を相続することになります。前妻との子たちには相続権が全くないわけです。

しかしながら、本例では父と後妻との間には子がいません。この場合、後妻に兄弟姉妹(または、その代襲者)がいれば、その兄弟姉妹等が相続人となってしまいます。

つまり、後妻の相続が開始することにより、父が保有していた財産が、後妻の親族(兄弟姉妹、または甥姪)へすべて渡ってしまうのです。父の遺産分割協議をおこなう時点で、次の相続のことも考えておかないと、このように予期せぬ事態にもなりかねません。

3.後妻の遺産を引き継ぐ方法

後妻の遺産を引き継ぐための第一の方法は、後妻と養子縁組をすることです。養子の相続権は実子と同等です。よって、本例のケースでも、後妻と養子縁組をしていれば、養子として後妻の相続人となります。

また、後妻との間に親子関係を生じさせることなく、たんに遺産相続をすることのみが目的であれば、父の遺産を相続した後に、後妻が遺言書を作成しておくことも有効です。

この場合、相続人でない人に財産を引き継がせるのですから、「相続させる」ではなく「遺贈する」との遺言になります。具体的には、前妻との間の子たちに対して「全ての財産を遺贈する」という内容の遺言をするわけです。

こうしておけば、養子縁組をすることなしに遺産を引き継ぐことができます。もしも、後妻に兄弟姉妹がいる場合でも、兄弟姉妹は遺留分がありませんから遺留分侵害額の請求をされる心配もありません。

繰り返しになりますが、何らの対策をしていなかったとすれば、父の後妻の財産を相続する権利は一切ありませんので要注意です。

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4.遺産分割により父の財産を取得することも

ここまで説明した、「後妻と養子縁組をする」、または「後妻に遺言書を書いてもらう」という方法が難しいと思われる場合、父の遺産分割において、前妻との子たちも財産を相続するとの協議をおこなうことも検討すべきでしょう。

後妻に全てを相続させるのではなく、その時点で、法定相続分(妻が4分の2、子2人が4分の1ずつ)の割合で遺産を取得するわけです。

その後、後妻が死亡したときに、前妻との子たちに相続権がないことに変わりはないものの、父が保有していた全ての財産が、後妻の親族(兄弟姉妹、または甥姪)のものになってしまう事態は避けられます。

父が死亡した時点で、「自分たちも財産を取得したい」との主張をするのは気が引けるということもあるでしょう。

それでも、「後妻と養子縁組をする」、「後妻に遺言書を書いてもらう」との方法がとれないならば、父の遺産分割協議のときにちゃんと財産を分けておく必要があるかもしれません。

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