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抵当権抹消登記申請書の記載方法について、不動産登記の専門家である司法書士が解説します。ご自分で抵当権抹消登記をする際にも役立てていただけます。

抵当権抹消登記申請書の記載例

抵当権抹消の登記申請書について

司法書士に抵当権抹消の手続きをご依頼いただいた場合、登記申請書を含め必要書類の全てを司法書士が作成し、代理人として法務局で登記申請をします。したがって、ご依頼者様が申請書を見る機会は通常ありませんが、ご参考までに掲載します。

基本的なケースであれば下記のとおりで登記できるはずですが、もしご自分で手続きをする場合には、添付書類の書き方などについて、登記申請書を提出する前に法務局で確認を受けた方が良いでしょう。

また、個々のケースによっては下記とは記載が異なることも多いですし、抵当権抹消登記の前に、登記名義人住所変更登記が必要だったり、抵当権移転登記が必要となる場合には、ご自身で登記をするのは困難だと思われます。

よって、抵当権抹消登記をご自分で行うことも可能ではありますが、通常は、司法書士に依頼することをお勧めします。その他、抵当権抹消登記については、下記のリンク先ページをご覧ください。

抵当権抹消登記 (千葉県松戸市の高島司法書士事務所)

抵当権抹消登記申請書の記載例

不動産登記申請書は、A4用紙に横書きで作成します。用紙が2枚以上になる場合は、割印(契印)が必要です。

また、登記申請書を作成する前に、最新の登記事項証明書(登記簿謄本)を法務局で取得しておいた方が良いでしょう。

登記申請書

登記の目的  1番抵当権抹消

原因  令和 3年 3月 3日 弁済

権利者  千葉県松戸市松戸1176番地の2

松戸 一郎

義務者  東京都文京区後楽一丁目4番10号

独立行政法人住宅金融支援機構

(会社法人等番号 123456789012)

理事長 ○○○○

添付情報  登記識別情報(または登記済証) 登記原因証明情報 会社法人等番号 代理権限証書

登記識別情報(又は登記済証)を提供することができない理由
□不通知 □失効 □失念 □管理支障 □取引円滑障害 □その他(       )

令和 3年  3月31日申請  千葉地方法務局松戸支局  御中

申請人兼義務者代理人 千葉県松戸市松戸1176番地の2

松戸  一郎

連絡先の電話番号 047-703-3201

登録免許税  金2,000円

不動産の表示
不動産番号  0402000012345
所在  松戸市松戸
地番  1176番2
地目  宅地
地積  100平方メートル

不動産番号  0402000012346
所在  松戸市松戸1176番地2
家屋番号  1176番2
書類  居宅
構造  木造瓦葺2階建
床面積  1階50平方メートル  2階50平方メートル

記載内容についての注意事項

「1番抵当権抹消」のように、抹消する抵当権の順位番号を書きます。

不動産が複数あり、順位番号が異なる場合には、登記の目的を「抵当権抹消(順位番号後記のとおり)」とし、「不動産の表示」欄の不動産の末尾に順位番号を記載します。

順位番号についてのくわしい解説は、「抵当権抹消登記の順位番号とは」のページをご覧ください。

登記申請書

登記の目的 抵当権抹消(順位番号後記のとおり)

(途中省略)

不動産の表示

不動産番号  0402000012345

所在  松戸市松戸

地番  1176番2

地目  宅地

地積  100平方メートル

(順位番号 3番)

不動産番号  0402000012346

所在  松戸市松戸1176番地2

家屋番号  1176番2

書類  居宅

構造  木造瓦葺2階建

床面積  1階50平方メートル  2階50平方メートル

(順位番号 1番)

なお、「抹消すべき登記」として、受付年月日・受付番号を記載した場合には、順位番号を省略しても差し支えありません。抵当権の順位番号は、不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)の乙区に記載されています。

順位番号を省略し、抹消すべき登記を記載する場合の登記申請書は次のとおりです(ただし、法務局による抵当権抹消登記の記載例でも「登記の目的」に順位番号を記載しており、原則としてはこれに従うべきでしょう)。

登記申請書

登記の目的 抵当権抹消

原因 令和 6年 1月20日 解除

抹消すべき登記 平成30年10月10日受付第12345号

(以下省略)

登記原因証明情報(抵当権解除証書など)に書かれているとおりに記載します。原因は、弁済の他、解除、主債務消滅、放棄などがあります。

抵当権設定者(不動産所有者)の住所氏名を記載します(共有の場合は、共有者全員の住所氏名を書きます)。不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)に記載されている、所有者の住所氏名と一致していなければなりません。

よって、引っ越しをしていたり、結婚により姓が変わっている場合などは、抵当権抹消登記の前に住所(または氏名)の変更登記(所有権登記名義人住所・氏名変更登記)が必要です。

抵当権者の本店所在地、商号、代表者の資格および氏名、会社法人等番号を記載します。抵当権者の会社登記簿謄本(登記事項証明書)、代表者事項証明書の通りに書きます。

抵当権設定後に、抵当権者である会社・法人が商号変更や本店移転をしたことにより、不動産登記簿謄本(登記事項証明書)に記載されている商号・本店と、現在のそれが異なる場合、変更の経緯が全て分かる履歴事項全部証明書などが必要です(ただし、現在では会社法人等番号を記載すれば、商号・本店の変更を証する書面は添付不要であるのが通常です)。

なお、上記のような商号変更や本店移転ではなく、抵当権者が他の会社に吸収合併された場合などは、抵当権抹消登記の前に「抵当権移転登記」をしなければなりません。このときは、ご自分で登記するのは困難なので、抹消登記を含めて、司法書士に依頼するしかないと思われます。

不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)に書かれているとおりに記載します。

抵当権抹消登記の関連ページ

抵当権抹消登記
抵当権抹消登記のよくある質問

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