相続放棄申述受理通知書は、相続登記の添付書類となるのか?
相続登記を申請する際、相続人の中に相続放棄をした人がいる場合には、その人についての相続放棄申述受理証明書を添付するのが原則です。それでは、受理証明書に代えて、家庭裁判所から送付された相続放棄申述受理通知書を添付書類とすることは認められるのでしょうか。
このページでは、実際に当事務所が相続登記の申請をおこなった事例もご紹介しています。ただし、受理通知書を添付書類として認めるかどうかは、個別の事案や管轄法務局によって取扱いが異なる可能性があります。受理通知書を添付して相続登記を申請する場合には、事前に管轄法務局へ照会しておくのが安全です。
千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)へ相続登記をご依頼いただく場合には、必要な添付書類やその取得方法についても当事務所からご案内しますので、ご相談前にすべての書類をそろえていただく必要はありません。
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相続放棄申述受理通知書は、相続登記の添付書類となるのか(目次)
1.相続放棄申述の受理通知書と受理証明書とは
相続放棄をしようとするときは、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続放棄申述書および必要な添付書類を提出して、相続放棄の申述をします。
相続放棄の申述が受理されると、家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が送付されます。
この受理通知書とは別に、「相続放棄申述受理証明書」があります。受理通知書が、相続放棄の申述をした人に対し、その申述が受理されたことを通知する書面であるのに対し、受理証明書は、相続放棄の申述が受理された事実を証明する書面です。
相続放棄申述受理証明書は、自動的に交付されるものではありません。受理証明書が必要な場合には、あらためて交付を申請する必要があります。通常、受理通知書には、受理証明書の交付申請書も同封されています。
受理通知書によって相続放棄の申述が受理されたことを確認できるため、別途、受理証明書の交付申請をするのは二度手間だと感じるかもしれません。しかし、受理証明書の提出を求められる場合には、あらためて交付申請の手続をする必要があります。
2.受理通知書は、相続登記の添付書類となるのか
被相続人が所有していた不動産について相続登記を申請する際、相続人の中に相続放棄をした人がいる場合には、相続放棄の申述が受理されたことを証する情報を添付します。通常、このために用いられるのが相続放棄申述受理証明書です。
それでは、相続登記を申請する際、登記原因証明情報の一部として、相続放棄申述受理通知書を提供することは認められるのでしょうか。
結論からいえば、相続放棄申述受理通知書を添付して相続登記を申請できる場合もあります。ただし、受理通知書の記載内容によっては認められないため、注意が必要です。
この質疑応答によれば、「相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会に対する家庭裁判所からの回答書」または「家庭裁判所からの相続放棄申述受理通知書」を、登記原因証明情報の一部として提供できることになります。
ただし、「その内容が相続放棄申述受理証明書と同等の内容が記載されているものと認められるものであれば」という条件が付されています。したがって、すべての受理通知書が相続登記の添付書類として認められるわけではありません。
相続放棄申述受理証明書には、おおむね次の事項が記載されています。
・事件番号
・申述人の氏名
・被相続人の氏名、本籍および死亡年月日
・申述を受理した年月日
ところが、相続放棄申述受理通知書には、被相続人の氏名は記載されているものの、本籍や死亡年月日が記載されていないものもあります。このような受理通知書は、「相続放棄申述受理証明書と同等の内容が記載されているもの」とは認められず、相続登記の添付書類として使用できないことがあります。
実際に、当事務所が千葉地方法務局松戸支局へ照会したケースでは、上記の質疑応答による取扱いがあることを前提としつつも、受理通知書に被相続人の本籍および死亡年月日のいずれも記載されていなかったため、相続登記の添付書類としては認められないとの回答がありました。
被相続人の氏名だけでは、同姓同名の別人についての相続放棄申述である可能性を排除できず、被相続人の同一性を十分に確認できないという趣旨なのでしょう。
受理通知書を相続登記の添付書類として使用できるかどうかが、その記載内容によって左右されるのであれば、いずれの家庭裁判所が発行する受理通知書にも、被相続人の本籍および死亡年月日が記載されるのが望ましいところです。
しかし、家庭裁判所が発行する受理通知書は、相続放棄の申述が受理されたことを申述人に通知するための書面であり、相続登記の添付書類として使用されることを本来の目的としたものではありません。そのため、法務局が相続登記の審査に必要とする事項を、全国の家庭裁判所が発行する受理通知書に一律に記載することを期待するのは難しいでしょう。
もっとも、相続放棄をした人の協力が得られない場合でも、相続放棄をしていない他の相続人は、利害関係人として受理証明書の交付を申請することができます。その際には、申請者が被相続人の相続人であることなど、その利害関係を証する資料を提出する必要があります。
したがって、多少の手間はかかるものの、受理証明書を取得して相続登記を申請することができます。受理証明書の交付申請に必要な裁判所提出書類の作成も、司法書士へご依頼いただけます。
なお、登研720号では、相続放棄申述受理通知書を提供することはできないとされていましたが、この取扱いは、その後の登研808号により変更されたものと考えられます。
相続の放棄をした者がいる場合における相続を登記原因とする所有権の移転の登記の登記原因を証する情報(登研720号)
問 相続の放棄をした者がいる場合において、相続を登記原因とする所有権の移転の登記の申請をするときは、登記原因を証する情報の一部として「相続放棄申述受理証明書」ではなく、「相続放棄申述受理通知書」を提供することはできないと考えますが、いかがでしょうか。
答 御意見のとおりと考えます。
相続放棄の管轄裁判所(全国の家庭裁判所に対応)
相続放棄の手続きを行うには、家庭裁判所へ相続放棄申述書および必要な添付書類を提出する必要があります。
相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。
被相続人とは、亡くなられた方のことです。相続放棄をする方(申述人)の住所地を管轄する家庭裁判所で手続きをすることはできませんので、ご注意ください。
たとえば、被相続人の最後の住所地が次の地域にある場合、相続放棄の管轄裁判所は次のとおりです。
- 千葉県松戸市・柏市・流山市・我孫子市・鎌ケ谷市・野田市 → 千葉家庭裁判所松戸支部
- 千葉県市川市・船橋市 → 千葉家庭裁判所市川出張所
- 東京23区 → 東京家庭裁判所(東京都千代田区霞が関)
郵送による申述が可能です(全国対応)
司法書士は、相続放棄申述書の作成だけでなく、家庭裁判所への提出手続も行うことができます。また、相続放棄申述書は管轄の家庭裁判所へ郵送で提出できるため、申述人ご本人が裁判所へ出向く必要は通常ありません。
松戸の高島司法書士事務所では、2002年の事務所開業以来、相続放棄申述書の作成を多数取り扱っております。千葉家庭裁判所松戸支部への相続放棄はもちろん、全国の家庭裁判所に対する相続放棄の申述にも対応しています。
全国どこの家庭裁判所への申述であっても、裁判所が遠方であることを理由とする追加費用は発生しません。
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