抵当権抹消登記の必要書類を紛失した場合の手続き

住宅ローン完済後に行う抵当権抹消登記では、金融機関から交付される書類の一式(抵当権解除証書、登記識別情報通知書、委任状など)が必要です。もし全てを紛失してしまった場合は、まず金融機関へ再発行を依頼します。再発行には日数がかかることも多く、登記手続きが遅れる原因となります。紛失に気づいたら早めに司法書士へご相談ください。専門家が必要書類の確認や再発行の手配をサポートし、スムーズな抵当権抹消登記を実現します。

抵当権抹消登記の必要書類を紛失した場合どうする?

(最終更新日:2026年7月30日)

住宅ローンの完済後に行う抵当権抹消登記には、金融機関等から交付される書類一式(抵当権解除証書、登記識別情報通知、委任状など)が必要です。

登記申請を行う前に書類を紛失してしまった場合、抵当権解除証書や委任状などについては、金融機関等に再交付を依頼することになります。一方、登記識別情報や登記済証は再発行されませんが、これらがなくても、事前通知制度などを利用して抵当権抹消登記を申請することができます。

書類の再交付や事前通知による手続きには日数がかかることもあるため、紛失に気づいた場合には、早めに司法書士へご相談ください。

抵当権抹消登記の手続きを司法書士へ依頼することをご検討中の方は、千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)へご相談ください。当事務所へのご相談は予約制ですので、「ご相談予約・お問い合わせ」のページをご覧のうえ、事前にご連絡くださいますようお願いいたします。

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抵当権抹消登記 | 松戸の高島司法書士事務所

※松戸市・柏市など近隣エリアだけでなく、日本全国の不動産についての抵当権抹消登記に対応しています。

(手続きをご依頼の際は、松戸駅近くにある当事務所までお越しいただくのが原則となります。)

1.必要書類を紛失した場合の手続き

抵当権抹消登記に必要な書類には、金融機関等に再交付を依頼できる書類と、再発行されない書類があります。

登記原因証明情報や委任状などを紛失した場合には、金融機関等に再交付を依頼します。一方、登記識別情報や登記済証は再発行されないため、これらを紛失した場合には、法務局による事前通知制度などを利用して抵当権抹消登記を申請することになります。

(再交付を依頼できる書類)

登記原因証明情報となる抵当権解除証書、抵当権放棄証書などや、抵当権者(登記義務者)からの委任状については、金融機関等に再交付を依頼することができます。なお、住宅ローンを完済した当時の抵当権者の代表者(代表取締役など)が、その後に変更されている場合には、現在の代表者名義による登記原因証明情報および委任状を新たに作成し、交付してもらうことになります。

(再発行されない書類)

抵当権についての登記識別情報通知または登記済証は、紛失しても再発行されません。登記識別情報または登記済証を提供できない場合には、法務局による事前通知制度を利用して、抵当権抹消登記を申請することができます。以下に事前通知による登記手続きの概要を示しますが、司法書士へ依頼せずに手続きを行うのは難しいと考えられますので、参考としてご覧ください。

事前通知による抵当権抹消登記の流れ

・登記識別情報または登記済証を提供せずに抵当権抹消登記を申請すると、法務局から登記義務者である抵当権者へ事前通知書が送付されます。事前通知書を受け取った抵当権者が、所定の期間内に登記申請が真実である旨を法務局へ申し出ることにより、登記手続きが進められます。

・登記申請の際には、抵当権者からの委任状が必要です。登記識別情報または登記済証を提供できない場合には、委任状に抵当権者が登記所へ提出している印鑑(会社実印)を押印し、その印鑑に関する印鑑証明書を添付する必要があります。ただし、抵当権者が法人である場合には、申請情報に会社法人等番号を記載することにより、印鑑証明書の添付を省略できます。そのほかの必要書類は、通常の抵当権抹消登記と基本的に同じです。

2.抵当権抹消登記の必要書類

抵当権抹消登記の必要書類全般については、「抵当権抹消登記の必要書類」のページで詳しく解説しています。

このページでは、必要書類を紛失していることを前提として、住宅ローンの完済時に金融機関等からどのような書類が交付されていたのかを解説します。

金融機関等から交付される主な書類は、登記原因証明情報、登記識別情報通知または登記済証、委任状です。なお、会社法人等番号は、書類を紛失している場合でも、ご自身で確認することができます。

会社法人等番号の調べ方

国税庁の法人番号公表サイトで、抵当権者の13桁の法人番号を調べます。この法人番号の先頭1桁を除いた12桁の番号が、会社法人等番号です。

例:独立行政法人住宅金融支援機構
法人番号 20100-05-011502
会社法人等番号 0100-05-011502

(1) 登記原因証明情報

金融機関等から交付される書類のうち、登記原因証明情報となるものは、大きく分けて次の3通りです。


・解除証書や放棄証書などが新たに作成される場合

抵当権抹消登記を行うに当たり、「抵当権解除証書」や「抵当権放棄証書」などの表題が付された書面が新たに作成されるケースです。この場合には、登記原因証明情報となる抵当権解除証書または抵当権放棄証書のほかに、登記識別情報通知または登記済証が必要となります。

抵当権解除証書

千葉県松戸市松戸○番地
○○ ○○ 殿

令和○年○月○日 千葉地方法務局松戸支局 受付第○○○○号 をもって登記された、下記不動産に対する抵当権を解除しました。

原因 令和○年○月○日 解除

令和○年○月○日

千葉市稲毛区稲毛東○丁目○番○号
○○保証株式会社
代表取締役 ○○ ○○ (印)

不動産の表示
(省略)


・抵当権設定契約証書などを利用する場合

抵当権を設定した際に作成された「抵当権設定契約証書」などの表題が付された書面に、「本契約を解除しました」などと追記されているケースです。たとえば、抵当権設定契約証書に、次のようなスタンプが押されているものが多く使用されています。

抵当権解除証書の例(松戸の高島司法書士)

この場合には、次の2通りがあります。

  1. 抵当権設定契約証書が、登記原因証明情報と登記済証を兼ねている場合
  2. 抵当権設定契約証書が登記原因証明情報となり、これとは別に登記識別情報通知が交付されている場合

いずれに該当するかは、抵当権設定登記がされた際に交付されているのが、登記済証であるか登記識別情報通知であるかによります。


・登記原因証明情報が新たに作成される場合

抵当権抹消登記を行うに当たり、「登記原因証明情報」という表題が付された書面が新たに作成されるケースです。このような報告形式の登記原因証明情報を登記申請に添付した場合には、登記完了後に原本還付を受けることはできません。

法務局による「不動産登記のよくあるご質問等」の「申請書に添付する書類は原本でなければならないのですか?」でも、いわゆる報告的な登記原因証明情報は原本還付されないと解説されています。

登記原因証明情報

1 登記申請情報の要項

(1)登記の目的 抵当権抹消

(2)登記の原因 令和○年○月○日弁済

(3)当事者 権利者 A

       義務者 B

(4)不動産の表示 (省略)

2 登記の原因となる事実又は法律行為

(1)令和○年○月○日、AはBに対し、本件不動産上の抵当権の被担保債権である平成○年○月○日付金銭消費貸借契約に基づく債務の全額を弁済した。

(2)よって、同日、本件抵当権は被担保債権の消滅により消滅した。

令和○年○月○日

東京都千代田区大手町一丁目○番○号
○○保証株式会社
代表取締役 ○○ ○○ (印)

(2) 登記識別情報通知(または登記済証)

抵当権設定登記が完了した際には、登記識別情報通知または登記済証のいずれかが交付されています。

どちらが交付されているかは、抵当権設定登記がされた時期および管轄法務局がオンライン指定庁となった時期によって異なります。おおよその目安は、次のとおりです。

  1. 平成17年3月より前 ・・・ 登記済証
  2. 平成17年3月から平成20年7月まで ・・・ 登記識別情報通知または登記済証
  3. 平成20年7月以降 登記識別情報通知

平成17年3月7日に新しい不動産登記法が施行され、登記済証に代わる制度として登記識別情報が導入されました。ただし、法改正と同時にすべての登記所で登記識別情報が通知されるようになったわけではありません。

登記識別情報が通知されるようになったのは、オンライン指定庁となった登記所からです。平成17年3月にさいたま地方法務局上尾出張所が最初のオンライン指定庁となり、その後、平成20年7月までにすべての登記所がオンライン指定庁となりました。

たとえば、千葉地方法務局松戸支局がオンライン指定庁となったのは平成18年12月4日ですが、柏支局は、それより前の平成18年2月27日に指定されています。

したがって、平成17年3月から平成20年7月までの間に抵当権設定登記がされている場合には、登記識別情報通知または登記済証のいずれかが交付されています。各法務局がオンライン指定庁となった時期については、次のサイトで確認できます。

不動産登記オンライン指定日一覧

(3) 抵当権者(登記義務者)の委任状

抵当権抹消登記において登記義務者となる抵当権者(金融機関等)から交付される委任状です。通常は、抵当権者の代表者名義で作成されています。

抵当権者が株式会社である銀行や保証会社等の場合には、代表取締役のほか、支配人名義で委任状が作成されることもあります。また、独立行政法人住宅金融支援機構の場合には、代理人名義の委任状が交付されることがあります。

委任状を紛失して再交付を依頼する場合には、再交付時点の代表取締役、支配人、代理人などの名義で作成された委任状が交付されます。すでに退任している代表取締役などが、新たに委任状を作成することはできません。

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