生前贈与による不動産所有権移転登記(名義変更)

前回のブログ記事で、お盆の時期には相続登記のご依頼が多いと書きましたが、今年もやはり多くのご相談をいただいております。新たなご相談の他にも、昨年の同じ時期にご相談にお越しになり、そのまま保留になっていたのが、ちょうど1年 …

生前贈与による不動産の名義変更登記

前回のブログ記事で、お盆の時期には相続登記のご依頼が多いと書きましたが、今年もやはり多くのご相談をいただいております。新たなご相談の他にも、昨年の同じ時期にご相談にお越しになり、そのまま保留になっていたのが、ちょうど1年後の今になって正式にご依頼いただいたものもあり。

また、相続に関するご相談と同様にこの時期多いのが、不動産の生前贈与についてのご相談です。こちらもお盆休みで帰省した際、親子の間で贈与に関する話が持ち上がるケースが多いのでしょう。

親から子へ不動産を贈与しその名義変更をする場合、贈与税について事前に検討することが大切です。贈与税は、相続税に比べて基礎控除の額が小さく、税率が高いために、非常に高額になることが多いからです。

たとえば、1,000万円の不動産を贈与した場合の贈与税額は231万円です(暦年課税の場合)。これに対し、相続では基礎控除の額が大きいため、相続税がかかるケース自体が少なく、また、相続税がかかるときでも税率が低いことから、贈与の場合に比べて支払うべき税額が大幅に少なくなる場合が多いのです。

けれども、贈与税の課税方法を通常の「暦年課税」ではなく、「相続時精算課税」によることで、贈与税を支払うことなく生前贈与が可能になることがあります。

相続時精算課税の概要

相続時精算課税を選択することができるのは、65歳以上の親から20歳以上の子への贈与に限られます(住宅取得等資金の贈与の特例を除く)。

相続時精算課税を選択した場合、その年に贈与を受けた贈与財産の合計額から2,500万円(特別控除額)を控除した後の金額の20%が贈与税額となります。したがって、贈与する財産が2,500万円までであれば贈与税はかからないことになります。

相続時精算課税が適用される贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありませんが、特別控除額の2,500万円は生涯を通じて贈与を受けた全ての財産についての合計額です。たとえば、今年1,500万円の贈与を受け、来年1,000万円の贈与を受ければ、それで特別控除額を使い果たすことになります。

贈与者(親)が亡くなったときには、贈与済みの財産の価額と、残された相続財産の価額の合計金額により計算した相続税額から、すでに納めた贈与税相当額を控除することにより贈与税・相続税を通じた納税を行います。

よって、相続時精算課税を選択して生前贈与を受けても、相続により遺産を引き継いだとしても損得は無いように思えますが、ここで注意すべき点があります。

相続時精算課税の注意事項

まず、相続税がかかることが明らかな場合、暦年課税による110万円の基礎控除を最大限に生かして、複数回の贈与を行った方が相続税額を抑えることができます(暦年課税による贈与の場合、相続開始前3年以内のものを除き、相続税の課税対象にならないため)。

また、相続税を計算する際の贈与財産の価額は、贈与時の価額とされているので、贈与の後に財産の価額が下落した場合、相続時精算課税を選択したことによって支払うべき税額が増えてしまう場合もあります。

結局、相続税がかかる場合で、相続時精算課税を選んだ方が得になるのは、「贈与する財産の将来価値が大幅に上昇すると見込まれる」などのケースに限定されると思われます。

なお、いったん相続時精算課税を選択してしまうと、後になって通常の課税方法(暦年課税)に変更できません。近い将来、相続税の税制が改正されることで、現行の税制では相続税がかからなかった方についても、改正後には課税されることも考えられますので、とくに慎重な判断が必要です。

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