被相続人の債務の支払いと相続放棄(法定単純承認) | 松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所

「相続人が相続財産の全部、または一部を処分したとき」には、相続の単純承認をしたものとみなされますから、その後に相続放棄をすることはできなくなります。このような行為は、法定単純承認事由の一つだからです。 それでは、被相続人・・・

被相続人の債務の支払いと相続放棄

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被相続人の債務の支払いと相続放棄

(最終更新日:2026年1月22日)

「相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき」には、相続を単純承認したものとみなされ、その後に相続放棄をすることはできなくなります。これは、法定単純承認事由一つです。

では、被相続人の借金を相続人が支払ってしまった場合、法定単純承認事由に該当するのでしょうか。

相続放棄をするかどうかを決める前に、被相続人の債務を支払うべきではないのが原則です。しかし、債権者からの督促により、相続放棄のことをよく分からないまま支払いをしてしまうこともあるでしょう。

被相続人の財産(遺産)により、借金の支払いをした場合

まず、遺産により相続債務を弁済した場合、これが「相続財産の処分」に該当するのは明白です。したがって、被相続人名義の銀行預金を引き出して債務の支払いに充ててしまったようなケースでは、相続を単純承認したものとみなされます。

相続人自身の財産で、借金の支払いをした場合

一方、相続人が自らの財産で債務の支払いをした場合には、相続財産の処分に該当しないと考えられます。

被相続人の死亡により支払われた死亡保険金で被相続人の債務を支払ったケースについて、「熟慮期間中の被相続人の相続債務の一部弁済行為は、自らの固有財産である死亡保険金をもってしたものであるから、相続財産の一部を処分したことに当たらない」とする裁判例があります。

相続人のした熟慮期間中の保険契約に基づく死亡保険金の請求及びその保険金の受領は、相続人の固有財産に属する権利行使をして、その保険金を受領したものに過ぎず、被相続人の相続財産の一部を処分した場合ではないから、相続財産の処分に該当しないことは明らかである。

そのうえ、相続人のした熟慮期間中の被相続人の相続債務の一部弁済行為は、自らの固有財産である死亡保険金をもってしたものであるから、これが相続財産の一部を処分したことにあたらないことは明らかである(福岡高等裁判所宮崎支部平成10年12月22日決定)。

相続放棄の相談は司法書士へ

いずれにせよ、被相続人に多額の借金があり相続放棄を検討するような状況であれば、自己判断で処理しようとせず、専門家(司法書士・弁護士)に早めに相談すべきです。松戸の高島司法書士事務所では、相続放棄についてのご相談をいつでも承っています。

なお、被相続人が加入している生命保険について、保険金受取人として指定されている方が相続放棄をしても、死亡保険金を受け取ることができます。もちろん、死亡保険金を受け取ったことが相続の法定単純承認事由となることもありません(くわしくは、「相続放棄しても生命保険の死亡保険金を受け取れる?」をご参照ください)。

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まとめ|相続放棄を検討中に借金を支払ってしまった場合の注意点

相続放棄を検討している場合、相続財産の処分に当たる行為をすると、法定単純承認とみなされ、その後に相続放棄ができなくなるおそれがあります。したがって、相続放棄をするかどうかを決める前に、被相続人の債務を安易に支払うことは避けるべきです。

特に注意が必要なのは、被相続人名義の預金を解約して借金の返済に充てるなど、遺産を用いて債務を弁済するケースです。これは相続財産の処分に該当する可能性が高く、単純承認と評価されるリスクがあります。

一方で、相続人が自己の固有財産から債務を支払った場合は、相続財産の処分に当たらないと考えられます。たとえば、保険金受取人として受領した死亡保険金を用いて債務を支払ったケースについて、相続財産の処分に当たらないとする裁判例もあります。

なお、生命保険の死亡保険金は、保険金受取人固有の権利として受け取るものであり、相続放棄をしても受領できるのが原則です。また、死亡保険金を受け取ったことが法定単純承認となることもありません。

もっとも、債務の内容や支払いの経緯によって評価が分かれる場面もあり得ます。被相続人に多額の借金があり相続放棄を検討している場合や、すでに支払ってしまった場合には、自己判断で進めず、早めに専門家(司法書士・弁護士)へ相談することが重要です。

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