祖父名義の土地の名義変更(数次相続の登記)
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数次相続による相続登記(不動産の名義変更)
(最終更新日:2026年9月14日)
祖父名義のままになっている土地や建物の名義変更は、相続関係や遺産分割協議の内容によって、必要な手続きが異なります。祖父が亡くなった時点での相続人への登記を経由せず、孫など現在の相続人へ直接名義変更できる場合もあります。
このページでは、祖父の相続登記をしないうちに父が亡くなったケースについて、孫への名義変更の方法と、遺産分割協議に参加する人を解説します。
祖父名義の不動産を、孫の名義に変更できますか?
(ご質問)
父が亡くなったため、父母が住んでいた実家の不動産(土地・建物)の名義変更を行うことになりました。
ところが、登記事項証明書(登記簿謄本)を確認したところ、不動産の名義が父方の祖父のままになっていました。祖父は父よりも前に亡くなっています。
この場合、孫である私の名義に直接変更することは可能でしょうか。また、どのような手続きが必要になりますか?
(回答)
祖父名義のままになっている不動産でも、必要な相続手続きを行うことで、孫の名義に変更することは可能です。
また、祖父から父への相続が単独相続となる場合などには、父名義の登記を経由せず、祖父から孫へ直接相続登記をすることもできます。
ただし、父の相続人だけで話し合えばよいとは限りません。祖父の相続について遺産分割協議が済んでいない場合には、祖父のほかの相続人などにも協議に参加してもらう必要があります。
以下では、遺言書がなく、遺産分割協議によって孫が不動産を取得する場合を中心に説明します。
祖父名義の不動産を、孫の名義に変更できますか【目次】
1.祖父の相続登記をしないうちに父が亡くなった場合
祖父の相続手続きを終えないうちに、その相続人である父も亡くなった場合には、祖父と父について、順次相続が発生していることになります。このような相続を「数次相続」といいます。
ご質問のケースでは、祖父の相続が「第1次相続」、父の相続が「第2次相続」に当たります。
父が亡くなると、父が有していた祖父の遺産についての相続分や、遺産分割協議に参加する立場も、父の相続人へ引き継がれます。そのため、祖父名義の不動産について手続きを進めるには、祖父と父の両方の相続関係を確認する必要があります。
なお、父が祖父よりも先に亡くなっていた場合は、孫が父に代わって祖父の相続人となる「代襲相続」の問題となり、ご質問のケースとは相続関係が異なります。
2.遺産分割協議には誰が参加するのか
祖父の遺産分割協議が済んでいない場合には、祖父の相続人のうち現在も存命の人と、祖父の死亡後に亡くなった相続人の地位を引き継いだ人全員で、協議を行います。
たとえば、次のような相続関係を考えます。
- 祖母は祖父よりも先に亡くなっている。
- 祖父の子は、父と叔父の2人である。
- 祖父の死亡後に父が亡くなり、父の相続人は母と子2人(ご質問者とその兄弟姉妹)である。
- 叔父は現在も存命である。

この場合、祖父の遺産分割協議に参加するのは、叔父、母、ご質問者、ご質問者の兄弟姉妹の4人です。
母は祖父の子ではありませんが、父の相続人として、父が有していた立場を引き継ぐため、協議に参加する必要があります。
祖父が亡くなった時点で祖母が存命だった場合や、祖父の死亡後に叔父も亡くなっている場合などには、協議に参加する人が変わります。誰が相続人になるのかは、祖父や父などの戸籍謄本によって確認します。
このように、祖父名義の不動産だからといって、孫やその兄弟姉妹だけで取得する人を決められるとは限りません。
3.祖父から孫へ直接相続登記ができる場合
数次相続では、原則として、それぞれの相続に応じた登記を順に行います。ただし、中間の相続が単独相続となる場合には、1件の申請で祖父から孫への相続登記ができることがあります。
たとえば、祖父の不動産を父が単独で相続し、その後、父の相続によって孫がその不動産を取得する場合です。
ここでいう単独相続には、父がもともと唯一の相続人である場合だけでなく、遺産分割協議の結果、その不動産を父が単独で相続する場合も含まれます。また、父の生前に協議をしていなかった場合でも、父の相続人など、必要な人全員が参加して協議を行うことができます。
この場合、登記簿上は祖父から孫へ直接名義が変わりますが、相続による権利の移転は「祖父から父へ、父から孫へ」と生じています。父の相続に関する手続きが不要になるわけではありません。
一方、祖父の遺産分割協議ですでに父と叔父がそれぞれ持分を取得していた場合などには、その内容に応じて、順に登記をする必要があります。
直接登記ができるかどうかや、遺産分割協議書の記載内容は、相続関係や過去の協議内容によって異なります。詳しくは、数次相続による相続登記(遺産分割協議書の作成)をご覧ください。
数次相続による相続登記では、誰が遺産分割協議に参加する必要があるのかを正確に把握することが大切です。手続きを進めるにあたっては、事前に司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。
4.名義変更のために必要な手続き
名義変更(相続登記)を進めるためには、祖父と父それぞれの出生から死亡に至るまでの戸籍謄本などを集め、それぞれの相続人を確認する必要があります。ほかにも亡くなっている相続人がいる場合は、その人の相続関係についても確認が必要です。
あわせて、不動産の登記事項証明書や権利証などを確認し、対象となる土地や建物を調べます。祖父の相続について遺産分割協議書がすでに作成されている場合は、その内容も確認します。
遺産分割協議が必要な場合には、祖父と父の各相続について、協議に参加すべき人全員で不動産の取得について合意し、その内容に基づいて遺産分割協議書を作成します。そのうえで、登記申請書と必要な添付書類をそろえ、不動産の所在地を管轄する法務局へ相続登記を申請します。
司法書士にご依頼いただいた場合には、必要な戸籍謄本などの収集から、遺産分割協議書の作成、法務局への登記申請まで、まとめてお任せいただけます。
5.祖父名義の不動産も相続登記の義務化の対象です
2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。相続によって不動産を取得したことを知った日から、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。
義務化の対象には、2024年4月1日より前に発生した相続も含まれます。同日より前から相続による不動産の取得を知っていた場合には、原則として2027年3月31日までに相続登記を申請する必要があります。
祖父名義のまま長年経過している不動産についても、古い相続だから手続きをしなくてよいということにはなりません。さらに相続が発生すると、協議に参加する人や必要書類が増えることもあるため、早めに相続関係を確認し、手続きを進めることをおすすめします。
申請期限や遺産分割協議がまとまらない場合の対応については、相続登記の義務化をご覧ください。
6.祖父名義の土地・建物の相続登記のご相談
祖父名義の不動産の相続登記では、誰が相続人となっているのかを正確に把握することが大切です。また、過去の遺産分割協議の有無や内容によって、これから必要となる手続きも変わります。
松戸駅東口徒歩1分の高島司法書士事務所では、相続から長い年月が経過し、数次相続が生じている不動産の相続登記についてもご相談を承っています。すべてのご相談に司法書士高島一寛が直接対応し、相続関係に応じた手続きと費用をわかりやすくご案内します。
戸籍謄本などの必要書類をご自身ですべてそろえてからご相談いただく必要はありません。登記事項証明書、権利証、固定資産税の納税通知書、過去に作成した遺産分割協議書など、お手元にある資料をお持ちください。
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また、相続登記全般については、当事務所による相続登記(相続による不動産の名義変更)もご覧いただけます。
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これまでに当事務所が取り扱った相続登記の申請件数は1,400件を超えています(司法書士高島一寛が代理人として登記申請をした、2002年2月の事務所開業から2025年12月末までの、相続を原因とする所有権移転登記の申請件数の実績)。
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