遺言書の検認(相続人への通知)

被相続人が自筆証書遺言を作成していた場合、その遺言の執行をおこなう前に、家庭裁判所で遺言書の検認を受けなければなりません。 遺言書の検認とは、相続人に対し遺言の存在、およびその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂 …

遺言書の検認には時間も手間もかかります

被相続人が自筆証書遺言を作成していた場合、その遺言の執行をおこなう前に、家庭裁判所で遺言書の検認を受けなければなりません。

遺言書の検認とは、相続人に対し遺言の存在、およびその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。

遺言書検認の申立をすると、家庭裁判所から申立人および相続人の全員に検認期日を通知します。そのために、申立の際には相続人の全員が明らかになる戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)を提出します。

最低限、被相続人の出生から死亡に至るまでの全ての戸籍謄本等が必要ですし、被相続人の兄弟姉妹(または、その代襲者)が相続人となる場合等では、用意すべき戸籍謄本等の数も膨大になることがあります。

家庭裁判所へ遺言書検認の申立をしてから、実際に検認がおこなわれる(検認期日)までには、1ヶ月以上かかるのも通常です。それに加えて、事前準備としての戸籍謄本等の収集にも時間がかかるわけです。

自筆証書遺言と公正証書遺言を選択するにあたり、自筆証書遺言では検認を受けることが必要であり、そのための時間がかかることを認識されている方は多いようです。

しかし、相続人の全員を戸籍謄本等により確定させ、それを家庭裁判所に提出する必要があること迄はご存じでないかもしれません。推定相続人の人数が多い場合には、このことも選択基準として重要です。

なお、公正証書遺言があるからといって、他の相続人を無視して遺言の執行をおこなうべきではありません。遺言執行者は、遅滞なく相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならないとされています(民法1011条)。

それでも、遺言書の検認が不要であるということは、相続人の全員を確定させるための戸籍謄本の収集も不要なのですから、遺産相続の手続きを簡易・迅速におこなえるわけです。

遺言書の作成
遺言書の検認

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