相続放棄と遺産分割協議は同じ? | 千葉県松戸市の高島司法書士事務所

千葉県松戸市の高島司法書士事務所では、日頃から多数の不動産相続登記のご依頼をいただいておりますので、遺産相続の手続きについて多くのお客様とお話しをする機会があります。 相続登記のご依頼をいただく際にお話を伺っていると「他・・・

相続放棄と遺産分割協議は同じ?

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(公開日:2012年4月10日)

千葉県松戸市の高島司法書士事務所では、日頃から多数の不動産相続登記のご依頼をいただいておりますので、遺産相続の手続きについて多くのお客様とお話しをする機会があります。

相続登記のご依頼をいただく際にお話を伺っていると「他の相続人は相続放棄をしているから、不動産は自分の名義にする」と言われる方がいらっしゃいます。しかし、良く話を聞いてみると、「被相続人が所有していた不動産の名義を、自分以外の相続人の名義にすることに同意した」、つまり、「その不動産を相続する権利を放棄した」ことを「相続放棄」と表現されている場合が多いのです。

相続放棄とは

相続放棄の言葉の意味からすれば、それでも正しいような気もしますが、法律用語としての相続放棄とは違うものです。相続登記手続においての相続放棄は、家庭裁判所で手続をするものです。家庭裁判所に相続放棄の申述をし、それが受理されることで、はじめて相続放棄をしたことになるのです。

民法により「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす」とされています。これにより、被相続人の財産(債権)だけでなく、負債(債務)も一切引き継ぐことがなくなるのです。

相続放棄の制度は、被相続人が負っていた「債務を引き継がない」ために利用されるのが主です。つまり、亡くなった方が借金を抱えている場合に、その借金を返済義務を負わないようにするために相続放棄をするのです。

よって、不動産を別の方に引き継がせるために相続放棄をするということは通常考えられません。相続放棄をしてしまえば、相続人としての地位を失うわけですから、その不動産以外の財産についても一切引き継ぐ権利がなくなってしまいます。

遺産分割協議とは

法定相続人のうちの誰かが不動産を相続するのであれば、相続人同士で話し合い、誰が不動産を引き継ぐかを決めればよいのです。これを遺産分割協議といいます。この遺産分割協議の結果を記したのが、遺産分割協議書です。

遺産分割協議書に相続人全員が署名し実印で押印したものを添付して、不動産相続登記をすることができるのです。したがって、相続登記のために相続放棄をすることは全く不要なのであり、結局、遺産分割協議のことを相続放棄だと勘違いされていたということになります。

司法書士に不動産相続登記をご依頼される場合は、遺産分割協議書の作成も司法書士にお任せいただくのが通常です。まずは、松戸の高島司法書士事務所までお気軽にご相談ください。また、相続放棄、遺産分割協議、相続登記についての各ページもぜひ参考にしてください。

相続放棄
遺産分割協議
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