相続関係説明図とは(相続登記での作成方法・記載例)

相続登記で提出する相続関係説明図について、作成する目的、記載事項、遺産分割による「相続」「分割」の表示、戸籍謄本等の原本還付、法定相続情報一覧図との違いを松戸市の司法書士が解説します。

相続関係説明図とは – 相続・遺言の用語集

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相続関係説明図とは(相続登記・戸籍の原本還付)

(最終更新日:2026年8月28日)

相続関係説明図とは、相続登記を申請する際に、被相続人と相続人との関係を図に表した書面です。

相続登記では、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本や、相続人の戸籍謄本などを法務局へ提出します。相続関係説明図は、主として登記完了後にこれらの戸籍謄本等の原本還付を受けるために作成します。

相続関係説明図は、すべての相続登記に必ず提出しなければならない書類ではありません。ただし、戸籍謄本等を預貯金の相続手続きなどにも使用する場合には、相続関係説明図を提出して原本還付を受けるのが一般的です。

1.相続関係説明図とは

2.相続関係説明図を提出する目的

2-1.戸籍謄本等の原本還付

2-2.相続関係説明図では原本還付できない書類

3.相続関係説明図の作成方法

3-1.被相続人について記載する事項

3-2.相続人について記載する事項

3-3.「相続」「分割」の記載

3-4.相続関係が複雑な場合

4.相続関係説明図を使用した原本還付の流れ

5.法定相続情報一覧図との違い

6.相続関係説明図・相続登記についてのご相談

1.相続関係説明図とは

相続関係説明図は、相続登記の対象となる被相続人と、その相続人との関係を、家系図のような形式で表した書面です。

相続関係説明図の様式について、法令による詳細な定めはありません。ただし、申請する相続登記に関係する相続関係を漏れなく記載する必要があります。

相続関係説明図には、被相続人と相続人の氏名、生年月日、死亡年月日、住所、本籍、続柄などを、戸籍謄本や住民票、戸籍の附票などに基づいて記載します。

相続関係説明図に記載された内容が戸籍謄本等によって確認できない場合には、記載の修正や追加資料の提出を求められることがあります。

2.相続関係説明図を提出する目的

2-1.戸籍謄本等の原本還付

相続登記を申請する際には、相続関係を証明するため、通常、次のような戸籍謄本等を法務局へ提出します。

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本および改製原戸籍謄本
  • 相続人であることが分かる戸籍謄本
  • 代襲相続や数次相続が生じている場合に、その相続関係を証明する戸籍謄本等

不動産登記の申請で添付書類の原本還付を受ける場合には、原本とともにそのコピーを提出するのが原則です。

しかし、相続登記の申請時に相続関係説明図を提出した場合には、その図に記載された相続関係を証明する戸籍謄本等について、個々のコピーを提出しなくても原本還付を受けることができます。

ただし、相続関係説明図を提出すれば、戸籍謄本等の原本自体を提出しなくてよいということではありません。戸籍謄本等の原本を法務局へ提出し、登記官による確認を受けた後に返却されます。

2-2.相続関係説明図では原本還付できない書類

相続関係説明図によってコピーの提出を省略できるのは、主として、相続関係を証明する戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本などです。

遺産分割協議書、印鑑証明書、住民票の写しなどについて原本還付を受ける場合には、原則として、それぞれのコピーを提出する必要があります。

したがって、相続関係説明図を提出した場合でも、相続登記に使用したすべての書類について、コピーの提出が不要になるわけではありません。

3.相続関係説明図の作成方法

相続関係説明図は、収集した戸籍謄本等によって相続人を確定した後、その相続関係に基づいて作成します。

3-1.被相続人について記載する事項

被相続人については、通常、次の事項を記載します。

・氏名
・生年月日
・死亡年月日
・最後の本籍
・最後の住所
・登記記録上の住所

3-2.相続人について記載する事項

相続人については、通常、次の事項を記載します。

・氏名
・生年月日
・住所
・被相続人との続柄
・不動産を相続するかどうか

相続人の氏名や生年月日は戸籍謄本に基づき、住所は住民票などに基づいて正確に記載します。

3-3.「相続」「分割」の記載

遺産分割協議により不動産を取得する相続人については、その氏名付近に「(相続)」と記載するのが一般的です。

相続人が不動産の持分を取得する場合には、「(相続)持分2分の1」のように、取得する持分も記載します。

これに対し、遺産分割協議の結果、その不動産を取得しない相続人については、「(分割)」と記載するのが一般的です。

「(分割)」は、その人が相続人としての地位を失ったことを意味するものではありません。遺産分割の結果、その相続登記の対象となる不動産を取得しないことを表す記載です。

相続関係説明図の見本

3-4.相続関係が複雑な場合

代襲相続が生じている場合には、被相続人より先に死亡した子や兄弟姉妹と、その人に代わって相続人となる代襲相続人との関係を記載します。

また、遺産分割が終わらないうちに相続人が死亡し、数次相続が生じている場合には、死亡した相続人と、その権利を承継した相続人との関係も記載する必要があります。

相続放棄をした人がいる場合には、相続放棄が受理されたことを証する書面に基づき、その内容を相続関係説明図に反映させます。また、相続人の中に養子、認知した子、半血兄弟姉妹などがいる場合には、戸籍謄本等によって確認した相続関係を正確に記載します。

相続関係説明図に誰を記載すべきかは、相続関係や登記申請の内容によって異なることがあります。相続関係が複雑な場合でも、申請する相続登記に必要となる相続関係を漏れなく記載する必要があります。

4.相続関係説明図を使用した原本還付の流れ

相続関係説明図を使用して戸籍謄本等の原本還付を受ける場合の流れは、次のとおりです。

(1)戸籍謄本等の収集

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等や、相続人の戸籍謄本などを収集し、相続人を確定します。

(2)相続関係説明図の作成

収集した戸籍謄本等に基づき、被相続人と相続人との関係を相続関係説明図に記載します。

(3)相続登記の申請

相続登記申請書、戸籍謄本等の原本、相続関係説明図その他の必要書類を法務局へ提出します。遺産分割協議書などについても原本還付を受ける場合には、それらのコピーも添付します。

(4)登記官による確認

登記官が、相続関係説明図の記載と戸籍謄本等によって証明される相続関係が一致していることを確認します。

(5)戸籍謄本等の返却

相続登記が完了すると、原本還付を請求した戸籍謄本等が返却されます。

司法書士が代理人として相続登記を申請した場合には、返却された戸籍謄本等を司法書士からご依頼者へお返しします。

5.法定相続情報一覧図との違い

相続関係説明図と混同されやすいものに、法定相続情報一覧図があります。

相続関係説明図は、相続登記の申請時に提出することにより、戸籍謄本等のコピーを提出しなくても、その原本の還付を受けられるようにするための書面です。

これに対し、法定相続情報一覧図は、相続人または代理人が作成して戸籍謄本等とともに法務局へ提出し、登記官の確認を受けるものです。確認後に交付される法定相続情報一覧図の写しは、相続登記や預貯金の相続手続きなどで、戸籍謄本等の一式に代えて使用できます。

相続登記を申請する前に、法定相続情報一覧図の写しの交付を受けておく必要はありません。複数の法務局や金融機関で相続手続きを進める場合などに利用すると便利です。

法定相続情報一覧図の作成について
法定相続情報証明制度について(法務局)

6.相続関係説明図・相続登記についてのご相談

相続関係説明図を作成するためには、最初に被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等を収集し、誰が相続人となるのかを確定する必要があります。

代襲相続や数次相続が生じている場合、相続放棄をした人がいる場合などには、通常の相続よりも収集すべき戸籍謄本等が多くなり、相続関係説明図も複雑になります。

高島司法書士事務所では、相続人の調査、戸籍謄本等の収集、遺産分割協議書や相続関係説明図の作成、法務局への相続登記申請まで一括して承ります。

司法書士へ相続登記をご依頼いただいた場合には、司法書士が相続関係説明図を作成するため、ご依頼者がご自身で作成する必要はありません。

相続関係説明図の作成を含む相続登記については、千葉県松戸市の高島司法書士事務所へご相談ください。

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