被相続人の債務は誰が引き継ぐのか
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被相続人の債務は誰が引き継ぐのか
(最終更新日:2026年1月20日)
亡くなった方に借金があった場合、その支払い義務は相続人に引き継がれます。相続人が2名以上いるときには、法定相続分に応じてそれぞれが債務を負担することになります。
たとえば、妻と子ども2人が相続人である場合、相続分は妻が2分の1、子どもがそれぞれ4分の1ずつです。したがって、借金が100万円であれば、妻が50万円、子どもたちはそれぞれ25万円ずつの支払い義務を負います。
では、相続人の一部が相続放棄した場合、その相続人が負担していた分の債務はどうなるのでしょうか。
1.相続人中の一部が相続放棄した場合
たとえば、上記のケースで子どものうち1人が相続放棄したとします。
相続放棄をした人は、最初から相続人でなかったものとみなされるため、この場合は、当初から相続人が妻と子ども1人の2名のみであったのと同じ相続分になります。
したがって、債務の支払い義務は妻が50万円、子どもも50万円と、同額の負担になります。
相続放棄した人が負担していた分の25万円を、残された相続人である妻と子ども1人が、当初の相続分に応じて「追加負担」するわけではありません。
さらに、もう1人の子どもも相続放棄した場合、被相続人には相続人となる子どもが存在しなかったのと同じ状況となり、後順位相続人である直系尊属や兄弟姉妹などに債務が引き継がれることもあります。
結局、相続人が何名であっても支払うべき債務の総額は変わりません。したがって、債務の支払い義務から免れるためには、相続人となる人が全員相続放棄する必要があります。
2.先順位の相続人が相続放棄した場合
ここでいう「相続人となる人全員」とは、妻と子どもだけとは限りません。子どもが2人とも相続放棄した場合には、後順位の相続人に相続権が移ることになるためです。
本件でいえば、夫の直系尊属(父母、祖父母)が健在であれば相続人となります。また、直系尊属が相続放棄すれば、夫の兄弟姉妹(または代襲相続人)が相続人となります。
子ども全員が相続放棄したときに、被相続人の兄弟姉妹へ債務が引き継がれる可能性があることを知らなかった場合、後でトラブルになるおそれもあります。
相続放棄を検討する場合には、専門家(弁護士・司法書士)に相談したうえで、慎重に判断し手続を進めることをおすすめします。
3.生前に行うべき債務整理
定年退職し年金収入だけで暮らしているにもかかわらず、現役時代の借金を抱えたままの方もいらっしゃいます。ご家族に内緒にしていた場合、相続開始後に債務の存在が発覚することもあります。
たとえば、自宅不動産を所有している一方で、借金も相当額ある状態のまま亡くなってしまった場合にはどうなるでしょうか。
債務を引き継がないためには相続放棄をする必要がありますが、相続放棄をすると不動産を相続することもできなくなります。その結果、不動産を相続するために、やむを得ず債務も相続するというケースもありますが、残されたご家族の負担が大きくなってしまいます。
そのような場合には、ご自身が元気なうちに債務整理を行うなど、残されたご家族や親族に迷惑をかけないための準備をしておくことが大切です。
ご自身のケースでどうすればよいか分からないときには、できるだけ早く専門家(弁護士・司法書士)に相談することをおすすめします。
認定司法書士である松戸の高島司法書士事務所では、相続放棄と債務整理の双方に精通しています。ご相談は予約制ですので、「ご相談予約・お問い合わせ」のページをご覧のうえ、事前にご連絡ください。
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よくあるご質問(Q&A)|被相続人の借金(債務)と相続放棄
Q1.亡くなった人の借金は誰が支払うのですか?
A.原則として相続人が支払い義務を負います。
被相続人(亡くなった方)に借金がある場合、原則として相続人がその債務を引き継ぎます。相続放棄が家庭裁判所で受理されると、その人は「最初から相続人でなかったもの」とみなされます。
Q2.相続人が複数いる場合、借金は法定相続分どおりに分担するのですか?
A.原則として法定相続分に応じて各相続人が負担します。
相続人が2名以上いるときは、原則として法定相続分に応じて債務を負担します。ただし、債権者の承諾を得ることにより、相続人中の一部が債務を承継することもあります。
Q3.相続人の一部だけが相続放棄した場合、残りの相続人の負担はどうなりますか?
A.相続人が減った前提で相続分が組み替えられ、その割合で負担します。
相続放棄した人は最初から相続人でなかったものとみなされます。したがって、残った相続人が「放棄した人の分を当初の相続分に応じて追加負担する」という考え方ではなく、相続人が減った前提で相続分が組み替えられた割合で債務を負担することになります。
Q4.子ども全員が相続放棄すると、借金はどうなりますか?
A.後順位相続人に相続権が移り、債務が引き継がれる可能性があります。
子ども全員が相続放棄すると、直系尊属(父母・祖父母)が相続人となる可能性があります。直系尊属も相続放棄する場合には、兄弟姉妹(甥姪の代襲相続人を含む)が相続人となり、債務が引き継がれることがあります。
Q5.「相続人全員が相続放棄する必要がある」とは、配偶者と子どもだけのことですか?
A.配偶者と子どもだけとは限りません。
先順位の相続人が相続放棄すると、後順位相続人へ相続権が移るため、直系尊属や兄弟姉妹など相続人となり得る人も含めて検討する必要があります。
Q6.相続放棄の期限(3か月)はいつから数えますか?
A.原則は「自己のために相続の開始があったことを知ったとき」から3か月です。
一般的には、被相続人の死亡の事実を知ったときが起算点となります。ただし、後順位で相続人となる場合などは、起算点の判断が重要になることがあります。期限に関わるため、早めの確認・相談が有用です。
Q7.家庭裁判所以外の手続(相続人間の話し合い)だけで借金の支払い義務を免れますか?
A.免れることはできません。
相続人間で債務の負担方法を取り決めても、その合意だけで相続放棄の効力が生じるわけではありません。支払い義務から免れるには、家庭裁判所で相続放棄の手続を行い、受理される必要があります。
Q8.相続放棄をすると不動産だけ相続することはできますか?
A.できません。
相続放棄をすると、プラスの財産(不動産など)もマイナスの財産(借金など)も含めて一切相続しない扱いになります。したがって、不動産だけを相続することはできません。
Q9.親に借金があるか分からない場合、どうすればよいですか?
A.調査と判断を早めに進めることが重要です。
相続開始後に債務が判明することもあります。相続放棄の期限(3か月)との関係で、状況確認を早めに進める必要があるため、弁護士・司法書士など専門家へ相談されることをおすすめします。
Q10.生前にできる対策はありますか?
A.可能であれば、生前に債務整理などを検討することが有効です。
借金を抱えたまま相続が発生すると、相続放棄や不動産の扱いでご家族の負担が大きくなることがあります。可能であれば、生前に債務整理等を検討し、状況を整理しておくことが、残されたご家族のためにも有用です。
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