遺産分割の方法
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(公開日:2013年12月5日)
「遺産分割」という言葉は知っていても、実際にどんなふうに分割方法を決めているか知っていますか?他の人の体験談を聞く機会もあまりないし、知らない方が多いかもしれません。
遺言による場合
相続といえば、遺言書が頭に浮かぶ人が多いでしょう。遺産分割を遺言書に従って行う場合については、民法908条に定められています。
民法908条(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。
例えば、「自宅を妻に相続させる」と遺言書に書かれているとき、分割方法の指定がされているといえます。この場合、判例では遺産分割の手続きを必要とせず、相続開始と同時に自宅は妻に帰属するとしています。つまり、分割方法の指定は、遺産分割の手続きとして機能しているといえます。
遺産分割協議・調停・審判
遺言書が無い場合、相続人同士で話し合い、遺産分割を進めることになります。このように、相続人間の協議で分割を行うことを「協議分割」といい、民法907条1項に定められています。
でも、元々仲が良い兄弟だったのに、遺産分割でもめて話し合いではどうにもおさまらない…ということもあるでしょう。その場合、裁判で決着をつけることになります。相続人間で協議が調わない場合や、何らかの事情でできない時行われるのが、「審判分割」で民法907条2項に定められています。
第907条(遺産の分割の協議又は審判等)
1.共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。
2.遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。
審判の前に調停を行う事ができ、調停によって遺産分割が行われることもあります。調停による分割は、「調停分割」と呼ばれます。
このように、遺産を分割するには次のような方法ががあります。
・遺言による分割方法の指定に従って行う指定分割
・相続人間の協議で分割を行う協議分割
・相続人間で協議が調わない場合やできない場合に用いられる審判分割
・調停分割
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