婚外子の相続分と、嫡出子の相続分

平成13年7月1に以降に開始した相続で、遺産分割が未了のものについては、婚外子の相続分と嫡出子の相続分が同じであることが前提となるでしょう。

婚外子の相続分と、嫡出子の相続分

前回の投稿でも書きましたが、2013年9月4日最高裁判所で、相続の婚外子差別に違憲判断が出されました。

今回の裁判は、最高裁判所の大法廷で行われました。通常、最高裁判所の小法廷で審理されるのですが、憲法にかかわるようは問題や、今までの最高裁判所の判例を改める可能性がある場合など重要な問題は大法廷で審理されます。

大法廷の裁判官は通常15人なのですが、民法を所管する法務省の民事局長を務めた裁判官1名が審理を回避したので、14人で判断が行われました。

最高裁判所は1995年に、結婚していない男女の間に生まれた子(婚外子)の遺産相続分が、法律婚の夫婦の半分となる民法の規定は憲法に違反していないと判断しました。しかし、今回「規定の合理的な根拠は失われており、法の下の平等を保障した憲法に違反する」と裁判官の全員一致で決定されました。そのため、高等裁判所で審理がやり直されることになります。

では、違憲と判断された民法の規定はどうなるのでしょうか。この裁判は、あくまで裁判をしている当事者に対してのものなので、他の人に影響はありません。しかし、最高裁判所が「憲法に違反している」と判断した法律はなるべく早く改正する必要があります。民法の婚外子の相続について差別的なこの規定は、改正されて初めて他の人にも適用があります。

今回違憲と判断されたことで、相続について争った他の人たちも次々「では、うちの相続もこの裁判に沿ってやり直すべきだ」と主張し出すと、混乱が起きかねません。本来は過去にさかのぼって影響を及ぼすのが原則ですが、あまりにもその影響が大きいような場合例外的にさかのぼっての適用を否定することもできます。そこで今回の決定では、「違憲判断は確定した裁判や調停などに影響は及ぼさない」と付け加えています。

2012年末現在、遺産分割をめぐり全国の家庭裁判所に係属中の審理や調停のうち、婚外子の格差規定が問題になっているのは176件(最高裁家庭局)となっています。これらの人にとって、相続に関する今回の決定はとても大きなものとなりました。

司法書士からの一言

上記最高裁決定が出る前から、「最近の遺産分割調停においては、婚外子の相続分を嫡出子の相続分と同じとした上で、遺産分割調停が成立する事例が多くなりつつある」とのことです(「家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」日本加除出版より引用)。

「民法900条4号ただし書の規定のうち嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする部分の規定は、遅くとも平成13年7月当時において、憲法14条1項に違反していたものというべきである」との判断が示されている以上、平成13年7月1に以降に開始した相続で、遺産分割が未了のものについては、「婚外子の相続分と嫡出子の相続分が同じ」であることが前提となるでしょう。

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