ペットに相続させる遺言はできる?(負担付遺贈)

遺贈をするにあたって、法律上の一定の義務を受遺者へ負わせることができます。一般には、特定の誰かを世話することを負担の内容とすることが多いですが、ペットの飼育を負担させることも可能です。

ペットに相続させる遺言はできる?(負担付遺贈)

明治時代は相続といえば、「家」の主としての戸主の地位を譲り受ける家督相続という意味合いが強くありました。しかし、現代では戸主という身分を相続するという考えはなく、「財産を誰が譲り受けるか」という私有財産の問題となっています。

相続でもめているという話もよく聞きますが、これは土地や有価証券、現金など財産があるためそれを誰にどのように分ければいいのか、という問題が大半でしょう。財産がなければ、相続は問題にならないのです。

そのため、財産を持っている人は自分が死んだ後、誰にどのように引き継がせるか決めておくこともあります。でも、それがとんでもない決め方の場合や、何も決めてないこともあります。子供や奥さんがいても、自分の可愛がっていた犬に全財産を譲ると遺言を残していたら、その通りにしてもいいのでしょうか?

死者の財産をどうやって分けるか、そこには一定のはっきりした規定が必要のようです。もちろん、当事者のすべてが納得している場合や、規定に大きく反しない場合は死者の意思を尊重しても良いでしょう。ただ、何もなければ大変な混乱が起きることになるので法律に相続に関する規定が置かれているのです。

現在の法律では、原則として死者と一定の親族関係のあった者に財産を引き継がせることになっています。どんな考えでこの規定が決められているのか。それが判る基本的な考え方を表しているものとして、次の2つの制度があげられます。

一つは、配偶者には必ず相続権が認められ、受け取れる財産も多く決められていることです。
二つ目は、一定の相続人には、遺留分という被相続人(死者)の意思によっても奪えない権利があるということです。

この二つ目の考え方からすると、先ほどの犬へ全財産を相続させる、ということに奥さんや子供は何か言えそうです。いくら被相続人(死者)が、犬にすべての財産をあげたくても、相続人が反対したら無理なようです。

と書きましたが、実はそもそも犬には相続権はありません。もし犬に財産を譲りたいと思ったら、誰か犬の面倒をみてくれる人を探し、その人に「犬の面倒をみる」ことなどを条件に財産を譲るといった手続きが必要になるでしょう。

負担付遺贈(司法書士からの一言)

遺贈をするにあたって、法律上の一定の義務を受遺者へ負わせることができます。一般には、特定の誰かを世話することを負担の内容とすることが多いですが、ペットの飼育を負担させることも可能です。

この場合には、ペットの飼育を条件に、ペットおよび現金を遺贈することになります。また、遺言者よりもペットの方が先に死亡した場合には遺贈をする意味が無くなるので、その場合には遺贈をしない旨を規定するのがよいでしょう。

なお、負担付き遺贈を受けた人が、負担した義務を履行しない場合については、次の定めがあります。

負担付遺贈を受けた者がその負担した義務を履行しないときは、相続人は、相当の期間を定めてその履行の催告をすることができる。この場合において、その期間内に履行がないときは、その負担付遺贈に係る遺言の取消しを家庭裁判所に請求することができる(民法1027条)

ご相談は松戸駅1分の高島司法書士事務所へ

松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所では、ホームページを見てお問い合わせくださった、個人のお客様からのご依頼を大切にしています。すべてのご相談に司法書士高島一寛が直接ご対応しますから、安心してご相談いただけます。

ご相談は完全予約制ですので、お越しになる際は必ずご予約ください。ご予約無しに事務所へお越しになっても、ご相談を承ることが出来ませんのでご注意ください。

ご相談予約は、フリーダイヤル(TEL:0120-022-918)にお電話くださるか、ご相談予約・お問い合わせフォームのページをご覧ください。

※ 松戸の高島司法書士事務所では、お電話のみによる無料相談は承っておりません