非嫡出子(婚外子)の相続分を定めた民法第900条第4号の改正について
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(公開日:2014年2月20日)
法律上の婚姻関係にない男女間に生まれたこのことを、非嫡出子(ひちゃくしゅつし)といいます。いわゆる「未婚の母」である場合のほか、婚姻届を出していない夫婦(事実婚)の子も、法律上は非嫡出子であるわけです。かつて、非嫡出子は相続時に差別的な取り扱いを受けていました。「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」との民法の規定があったためです。
この規定について、平成25年9月4日、最高裁判所の違憲決定が出たことは、大きく報道されたのでご存じの方も多いでしょう。そして、この違憲決定を受けて、平成25年12月11日に民法が改正され、嫡出でない子の相続分が嫡出子の相続分と同等になっています。
相続分を定めた民法900条の規定について
相続人が複数いる場合の相続分は、民法900条で定められています。
一 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。
二 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3分の2とし、直系尊属の相続分は、3分の1とする。
三 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は、4分の1とする。
四 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし、 父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1とする。
このうち、第4号にあった「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし」の部分が削除されたわけです。
改正後の民法第900条の規定は、平成25年9月5日以後に開始した相続について適用されます。つまり、法律上は平成25年9月5日より前に、開始(被相続人が死亡)している相続については、非嫡出子の相続分は、嫡出子の半分であることになります。
最高裁判所による違憲決定の適用範囲
ただし、平成25年9月4日の最高裁判所の違憲決定により、婚外子の相続分を差別する規定が、「遅くとも平成13年7月当時において,憲法14条1項に違反していたものというべきである」と判断されています。これにより、平成13年7月1日以後に開始した相続についても、すでに遺産分割が終了しているなど確定的なものとなった法律関係を除いては、嫡出子と非嫡出子の相続分が同等のものとして扱われるはずです。最高裁判所決定の適用範囲などについて、くわしくは法務省民事局による解説(民法の一部が改正されました)をご覧ください。
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